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二階さちえの「窓のコラム」

宇宙エネルギーがやってくる? 我が家の窓でお気軽風水

2025-02-21
カテゴリ:窓
家づくりやお部屋の模様替えを考えるとき、”風水”や方位”が気になる方もおられるかもしれません。今回は風水と住まい、とくに窓との関係のお話です。
 
 風水は古代中国で生まれて現代まで受け継がれる思想。占いなどと同一視されることも多く、ご利益や魔除け? 的なものと見られがちですが、もとは宇宙の起源への探究から始まっており、物理や数学の視点も含んでいます。
 
 すべての基本はエネルギーの流れ”で、これは気”と言い換えることもできます。常に私たちのまわりにあり、勢いよく進んだりゆるやかに渦巻いたりしているというのです。
 うねって流れるこのエネルギーを暮らしや仕事に活かして、より良い人生にしましょう! ざっくりいうと、風水とはこんなスタンス。
 
 バランスと調和”も重視されます。強すぎず弱すぎず、おだやかな流れこそがベストで、この状態をしつらえるさまざまな知恵が伝えられてきました。
 風水師とはそんな知恵や工夫、技術を自在にあやつる人々です。陰陽や方位、八卦(はっけ)といった多くの複雑な要素も含む本格的な風水では、彼らの力が欠かせません。
 
 その一方で、家具の配置など室内を少し変えてエネルギーの流れを整える、手軽なおうち風水”のような試みもあります。
 
 ここでは心身の健康や仕事など、私たちの日常に良く作用してくれそうな、おうちの窓の風水を、ほんの少しだけご紹介します。
 いつもと違う目で住まいを観察し、軽い実験のような感覚でやってみる。いい感じなら成功、ちょっと違うかなと思ったら元に戻せばOK。絶対的な正解も間違いもないのが、風水のいいところでもあります。
窓はおうち風水の大きなポイントのひとつ。なぜなら、エネルギーは「窓やドアなどの開口部から室内を出入りして流れていく」といわれているからです。
 この流れをおだやかに浴びて受け取れる室内”が、良いおうち風水の基本と考えられます。
 
 開口部の配置や数によって、エネルギーは流れ方を変えます。
 窓とドアが正対していれば、強くまっすぐ流れるといわれます。けれどそれぞれの位置がずれていたり、数が違ったりといったさまざまな条件によって、曲がったりうねったり渦を巻いたりと、その姿を変化させて室内を通っていくのです。
 
 この部屋はどうかな? 流れを読みときながら、家具の位置を少しだけ移動させたり、インテリアにちょっと新味を加えてみるのが、おうち風水の楽しいところ。
 
 例えば窓とドアがふたつずつあるリビングで、家族がよく座っているソファは、どこにあるとよいのでしょうか。
 
 通常、良いと考えられるのはAです。
 
 左のドアから入るエネルギーは、うねりながら室内を流れて2枚の窓と右のドアから出ていきます。ソファはドアからも窓からも少しずれているのでおだやかに流れを受け取れそう。エネルギーのパワーを弱めるとされる観葉植物も効いています。
 
 一方Bではドアの正面にソファがあり、入ってくるエネルギーの束に直接さらされるので、少しパワーが強すぎるかもしれません。
 Cはソファの背後に窓があり、出て行こうとする強めのエネルギーが当たりやすそうです。
 
 でも、うちのリビングにはテーブルもほかの椅子もキャビネットもあるから、家具はそう簡単に動かせないんだけど… そんな状況もきっとありますよね。
 大丈夫、家具にさわらずに流れを変えるアイテムもあります。
 ドアとソファの間にパーティションやついたてを置くことで、エネルギーの流れは変えられるとされています。またAにも見られるように観葉植物はエネルギーのパワーをおだやかにするといわれ、B-2ではこの手法を取り入れました。
 
 また、C-2のように窓にカーテンをひけば、エネルギーが出入り口として見なさなくなり、右手のドアと窓をめざして流れていきます。
 
 寝室の風水も考えてみましょう。
 大切なのはベッドの配置です。ここではAがもっともおだやかにエネルギーを受け取れそう。
  
 また、エネルギーの流れのほかに寝室で大切なのがベッドとドアの関係で、「横になったとき出入口が死角にならないこと」が安心・安全に眠るために不可欠とされています。 
その観点で、Bを見てみましょう。
 このベッドの配置では、寝ているときにもしも誰かがドアを開けても、その人が完全に室内に入るまで何者なのかわかりません。確かにちょっとこわい気もしますね。
 
 
 さらにCのように、ドアを開けた瞬間丸見えになるベッドは、エネルギー・安心安全両面でNG。
 改善には、例えば就寝時に窓にカーテンをひくほか、ドアとベッドの間にパーティションを置いてみてもいいかもしれません。
 風水を試したら、その後の数週間で暮らしの中にどんな出来事や変化があるか注意するのがよい、といわれます。
 
 人間関係が改善されたり、なんとなく体調が良いなど嬉しいことが増えれば、もしかするとそれは風水の恩恵かもしれません。
 反対に仕事で思わぬ失敗をしたり、いつもより少し辛い出来事があったなら、家具を元に戻せばよいし、気が向いたら別のしつらえを試してみても。
 当然ながら、気にしすぎる必要はありません。
 
 住まいに限らず、普段と違った目線で何かを見ると、そこには必ず新しい発見があります。
 いつも光や風を取り込んでくれる我が家の窓が、実は目に見えない宇宙エネルギーの出入り口になっていて、日々の暮らしにひそかに関わっていたりして…?
 こんな、少し不思議でファンタジックなワクワク感こそ、おうちの窓風水の醍醐味ではないでしょうか。
 
 
参考文献:
ラム・カム・チュアン『風水 原理を生かす』産調出版
リリアン・トゥー『図説 風水大全』東洋書林
リチャード・クレイトモア『風水 気と古代風景学の秘密』創元社
 
株式会社クリア
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