クリアさんの窓の店オフィシャルブログ
窓から暮らしを広げる
木製建具でお部屋のイメージを変えてみませんか?
お客様様が弊社のホームページの施工例をご覧になって、お電話をいただいたのが昨年8月。
今回のご依頼は、玄関ドアを開けるとそこからリビングダイニングが丸見えになってしまう悩みを何とか解決したいというものでした。
玄関ホールがあればそこを引戸で間仕切れるのですが、玄関を入るとすぐ居室。
大がかりな工事をせず木製建具のみでの施工の場合、上がり框からの奥行がほぼ取れなくなってしまう…。
そこで、北海道では玄関の外側にもう一つ「風除室」という入り口があることを思い出し、今の玄関ドアを外側の入り口として考えれば増設する引戸をもう一つの「玄関」と考えれば上がり框のスペースが無くても違和感がないと思いついたのです。
最終的には建具屋さんからも構造的に設置可能との判断いただき製作を進めることができました。
また、事前にご友人からいただいた「ステンドグラス」を引戸に使いたいというご希望がお施主様からありました。そのステンドグラスには数種類の透明の輸入硝子が使われていたので、今回製作する引戸にはその中の1種類のガラスを使うことでイメージを統一させました。
さらに入り口なので、下レールではなく「上吊り式」にすることで出入りがスムースになること、3枚建てにすることで開口寸法が広がること、ステンドグラスを戸先側にもっていくことで閉めた際もステンドグラスの障子部分が室内側から見える位置に収まることなど、できる限り使い勝手と見た目を考えた作りに心掛けました。
加えて、ステンドグラスのWサイスが障子のWに比べて小さいために左右に細い框(木の部材)をつくったことで、デザイン的に面白さが生まれました。
オーダーの木製建具をご注文いただく機会は今まで幾度となくありましたが、今回の製作・施工では「機能性」そして「デザイン性」の両方に苦心したものでしたので、私にとっても建具屋さんにとっても思い出に残る「作品」のような気がしてなりません。
ここ八ヶ岳南麓は、エンドユーザー向けの窓専門の部門(当時はクリアガラス)をオープンさせた20年前に、真空ガラスや内窓などたくさんの窓の断熱製品をご採用いただいたお客様と初めて出会った場所。それまで社内で事務方だった私が自分の意思で現場の仕事を希望し、職人さんと一緒にお客様のお宅に向かう日々でした。
今でもこの張りつめた寒さに触れると、まるで20年前の自分に戻れるような懐かしさを感じます。
そして、何年たっても昨日のことのように思えるほど時が経つのは早いものです。
これからも、お客様からお声をかけていただければ、極寒の「八ヶ岳南麓」でも「富士北麓」でも喜んでお伺いさせていただきます。感謝!