ガラスのショールーム建設
次に取り掛かったのはショールームの建設でした。
当時築30年近いスレートの工場だった自社。高額商品を買っていただくお客様が来店するにはあまりにも残念な建物でした。
そんな中きっかけとなったのは、新潟に住む親しい友人のご主人様が経営するハウスメーカーのモデルルームを訪れたことでした。あまりに素敵なその空間を目の当たりにして、消費者の方をお迎えするには今のままではいけないと実感させられました。
お客様に心地よい環境の中で「機能性ガラス」を実感していただくために、2001年にはスレートの社屋の一角に小さなショールームを建設。
建物のガラスはもちろん「真空ガラス・スペーシア」を採用しました。ドライアイスを使った自家製の結露発生装置でスペーシアと一般のガラスの違いを目で見ていただいたり、スペーシアを装着したテラスサイズのサッシの見本を置いて重さを実感いただくなど、当時としてはガラス屋のショールームの先駆けだったのではないかと自負しています。
写真は創業当初のショールームです。現在のショールームはこちらです。
その頃、毎週日曜日には「窓とガラスのなんでも相談会」を開催。新聞広告で告知をしてからお悩みを持ったお客様を待つという来店型の販売促進を試みた時期でもありました。また、結露や寒さを解決するためにインターネットで検索されるお客様に向けて「窓のお悩み相談窓口」として多くの方のご質問に答えるというホームページの製作にもいち早く取り組みました。
1枚ガラスとスペーシアが取り付けてあるそれぞれのボックスの中にドライアイスを入れて、結露の発生の状態を比べます。
遮熱実験装置です。今は亡き高知の義理父の製作です。
プライベートでは、「クリアさんの窓の店」を始めた当時、私の子供は小学生でした。幸い、実家の母の全面的な協力があって仕事に向かうことができましたが、全く休日の無い時期や深夜まで帰れない日など仕事中心の生活になっていました。
今思うと、夫や子供、母には本当に我慢を強いてしまったと思っています。
仕事が全うできるのは自分の努力だけでなく、家族の協力と理解があってこそだと実感しています。もちろん、仕事は生活の糧ではありますが、仕事が好きで突き進んでいる私を温かく見守ってくれていた家族には今でも感謝しかないことを付け加えさせていただきます。